GANTZ: PERFECT ANSWER

ガンツの映画版、その後編をなんと初日に観てしまった。前日の金曜日にテレビでやっていた前編の編集版*1の効果があったのかわからないが客入りはさすがに上々。多くのミーハー星人が駆けつけていた。ちなみに僕は原作星人である。
とりあえず前編の感想はこちら。GANTZ - Level88
で後編である。はっきり言ってつまらない。前編よりも退屈である。そして長い。相変わらずテンポも悪い。戦うまでの正確な時間はわからないが短く見積もっても30分、おそらくは40〜50分ほどかかるのである。それではそれまで何をしているか。キャラの一人勝手な、観客を引き込むことのないミステリーとメロドラマである。さらに本編前のオープニングでは、前編の復習があるのだが…。声を大にして言いたい。これいらなくね?前後編で1つの映画でしょ?シリーズで1、2ならまだわかるけどこのタイプなら「前編は見てて当然だよな?」ってスタンスでいいと思うのだが…。しかもそんなものがついてることは観なきゃ分からないわけで。ぶつぶつ…。
本作の大まかなストーリーは前編から五ヵ月後で、チビ星人とヴァンパイア、タエちゃん編を混ぜたような設定のオリジナル展開で、原作ファンからすると設定がごちゃごちゃな点が気になるし、オリジナルであったとしても星人の区別がついていないんじゃないかという雑なものである(あの加藤がなんであんな風に武器を出せるんだとか)。ていうか全体を通して原作読んでないとおいてけぼりをくらうんじゃないか?というのはオリジナルといいつつ、実際原作の部分的な引用が多いからだ。とにかく詰め込みすぎで整理しきれていない。物語の説得力もない。
そして今回の敵は人間*2なので見た目のインパクトにも乏しい。ここはちょっとネタバレになるので反転で書くが、同じ顔を持った人間同士が戦うというのは見た目におもしろいはずなのだが、切り替えしもないし、ワンカット内でその2人の顔が映ることがほぼないためその面白みすらない。
また別にザック・スナイダーの専売特許ってわけではないのだろうが、本作では明らかに影響を受けているだろう“スロー&早回し”が使われているシーンがある。が、めちゃめちゃダサい。使い方が下手すぎる。また反転で。ただ駅のホームを走ってるだけのところでそれやらないだろっ!敵との格闘シーンでやれよ!
そして終盤ではもうド定番中のド定番、観客を泣かせにかかるのだ。だがこちらは素人。いくら泣けと言われてもそう都合よく涙は出ないし、そもそもそんなおせっかいな演出いらないんだよ!こういったシーンでキチンと涙を流せる人間はある意味非常に教育された役者なのかもしれない。
ラストもつまんないバラエティ番組かその辺の小学生が考えたようなオチでしょーもないもの。あー、ザック・スナイダーが監督でやってくれないかなー。

*1:観てないのでなにが違うかわからないが

*2:の皮を被った星人