漫画版『屍鬼』を読んだよ。

ジャンプスクウェアで連載中、藤崎竜による漫画『屍鬼』を読んだ。
ちょっと前、数年ぶりにインフルエンザにかかってしまい一週間ほど寝込んでいた。映画を観るほどの気力もなく、横になったままできることと言えば音楽を聴くか漫画を読むくらいでなんとなく久しぶりに藤崎竜(通称フジリュー)による漫画『封神演義』を読み返していた。フジリューの漫画はこの『封神演義』しか読んだことがないんだけどコレはすごく好きで、それじゃ他のも読んでみるかと思ってゲオに行ったらこの『屍鬼』があったので読み始めたのである。どーでもいいけどゲオの漫画レンタルは安くて重宝している。
封神演義』も原作ありきで原作は読んでないんだけど、宝貝(パオペエ)という武器を使っての仙人同士のバトル漫画化に改変しそれが奏功したらしい。そしてこの『屍鬼』も原作があり、小野不由美による同名小説がそれだ。かなり有名ホラー小説らしいが知らなかった。だから原作との違いうんぬんはわからん。ちょっと前にはアニメもやってたようだがそれも観てないから知らん。漫画しか知らん。

199X年の夏、電車すらない田舎村で村人が相次いで謎の死を遂げていた。その村の高台には村には似つかわしくない屋敷があり、ある日そこに謎の一家が引っ越してくる。その屋敷に憧れる村の少女はその屋敷に足を踏み入れたその数日後死んでしまう…。というのが物語の始まり。

のっけからバンバンキャラがでてきて全てに「村人ナンバー+名前」があるので覚えたくなるがとても覚えきれないし、わざわざ覚えずとも読んでいればわかる。このキャラの多さ、原作だとどうなってるのか気になるところ。そんでそいつらはどんどん死んでいく。主要、脇役、大人も子供も関係なく突然死ぬ。一、二巻はストーリーの大半が死と葬式というなんだがスゴいものだ。ただ「物語の途中で主要キャラが死ぬ」漫画ってのは『GANTZ』も『ドラゴンボール』も『幽遊白書』も、つまりはそーいうことだったりする。
一巻はただただ謎ばかりで怖さもさほどないのだが、二巻から徐々に物語も進展し怖いところもある。そしてそれ以後はちょっと変わった物語が展開される。
また作中で聖書が引用されたり、その中の“創世記”を題材とした小説が書かれていることからもわかるように神話的な要素もある。
作画に関していうとフジリューは細かい絵を書く人でちょっとクセがあり個人的には好きな絵で「綺麗だなー」と思うが若干人を選ぶかもしれない。特に背景の書き込みが凄まじいが決してゴチャゴチャ感はない。ホラーの不気味な雰囲気を出しつつフジリューテイストに仕上げている。夏の日差しが眩しい感じもよく出ている。
僕が読んだのは9巻までで物語も佳境に入っている(と思うが原作だとどの辺なのか…)。ほんで今日10巻が発売のようだ。ちょっと変わった漫画が読みたいなーって人は手にとってみてはどうか。

屍鬼 1 (ジャンプコミックス)

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屍鬼 10 (ジャンプコミックス)

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封神演義 完全版 1 (ジャンプコミックス)

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