借りぐらしのアリエッティ

スタジオジブリ最新作。監督は宮崎駿ではなく米林宏昌というジブリのアニメーター。ジブリ作品で歴代最年少(37歳)の監督らしい。脚本は宮崎駿がクレジットされているが

てことらしい。アニメージュはチェックしないからなー。
原作はメアリー・ノートンの『床下の小人たち』。未読。ってか人も作品も初耳です。すみません。
正直言って、監督が宮崎駿じゃないって聞いたときがっかりした。「米林って誰だよ。」ていう。でもやっぱジブリだし観たいじゃん。で夏休みに入って暇そうな妹を連れて観てきた。
小人と人間の交流の物語。主人公は小人のアリエッティ。父、母と三人暮らしでその生活は人間からものを借りることで成り立っている。人に見られてはいけないという小人界の掟があるわけだが、映画冒頭、アリエッティはソッコーで見られる。が本人は気づいておらず、その日の夜、父と正式に初の借りへ出き……。
前半は小人(10cm程度)の大冒険。虫や動物はモンスター映画のような大きさだし、人に見つからないように借りを行うシークエンスはスパイ映画のようでもある。人間の持ち物を利用した仕掛け/移動手段もおもしろい。このまま『ラピュタ』のような冒険モノとして突っ走ってくれてもよかったなぁとは思う。
そして人間の主役である翔。コイツが初めてアリエッティに話しかけるシーンはけっこう怖い。画面いっぱいに映る翔の口元。あれはアリエッティ視点だからか。翔は母親から小人の話を聞いていて興味をもつんだが、「君たちは滅び行く種族なんだよ」と生意気なことをぬかす。それに対するときのアリエッティは生へのエネルギーに溢れていてとてもよかった。
絵作りに関しては、これはもうさすがジブリといったところ。



でもこのアリエッティの服装、周囲との対比としての見た目の印象はかなりいいけど、人からは発見されやすいと思う。劇中でもそれは指摘されるわけだけど。
あとテーマソング。これセシル・コルベルって人が歌ってて、外人だから詩も英語かなんかだと思ってたらほぼ日本語だった。この歌も結構好きであります。今年のロッキンジャパンに出るらしいけど、さすがに場違いでは?
それとジブリヒロインはショートカットが多いけどアリエッティはロングヘアー。でも最初はショートカットだったらしい。



でもこのキャラデザの変更は大成功。よく見るのはあのポニーテールだけど普段は髪をまとめていない。でコレ!いいじゃない!パーマっぽいてゆーかぼさぼさした髪型オレ大好きなんだよ。まあ要はアリエッティ萌えなわけです。てことでまたひとり魅力あふれるヒロインを生んだ本作。その監督である米林監督の次回作も観たいぞ!