『パラノーマル・アクティビティ4』 ナンバリングタイトル4作目にしてパロディに至る

ここ数年のハロウィン期定番映画『パラノーマル・アクティビティ』の5作目。今回は全くお話が進まないので、観なくていいタイトル。90分間何度も観てきたよくわからない怪奇現象が起こり続けるだけだ。ただし主演の娘はとてもかわいくて、自らカメラに近寄ったりしてくれるので眼福ものである。

本作最大の特徴はずばりシリーズの安易なパロディ/オマージュ化である。定番の怪奇現象やびっくり演出はところかまわず表面化し、かつストーリー上一切不要で、「パラノーマルといえばコレだよね?」という製作者の意図が透けて見える。真新しいことはなにもない。マジでシリーズ中最も不要なタイトルである。なので特にこれ以上書くこともない。
だがせっかくなのでこのシリーズのもう一つの特徴であるカメラについて触れてみる。今回の撮影カメラはPCについているカメラをメインにしている。なるほど僕がコレを書いているPCにもついている。劇中のビデオチャット機能の使い方も悪くない。相変わらず撮影/記録メディアとその使い方にはこだわりを感じる。キネクトによるモーションキャプチャ機能とカメラの赤外線モードの合わせ技で幽霊の撮影が可能というのもおもしろい。斬新さや設定からして、もはやこのシリーズのジャンルは「ホラー」というよりも「カメラ」というほうが適しているのかもしれない。